あのUUUMの株価下落が止まらない。
UUUMはYouTuberの元祖・ヒカキンなどが所属する事務所だ。
と思っていたら会社がたったの100億で
別の会社から買われている。
これは大事件である。と感じたので
記事にする。
要点は1つ。
・再生回数で稼ぐ時代は終わった。
ということ。
株の見方もできるだけ分かりやすく説明をしながら
今回はUUUMというビジネスと
今後やるべきことを解説していく。
株の勉強するとビジネスが見えるようになってくる。
上場している会社は、業績から市場の動向から
全て教えてくれるからだ。
超絶勉強になるので、僕はヒマさえあればよく見ている。
株価から見ていく。
今の時点でのUUUMの株価
(月足。1ヶ月ごとの値段の動きを見るやつ)はこんな感じ。
↓
チャート見れない人むけに軽く解説すると
2017年に上場し、2019年に最高値である6870円を記録。
それ以降はジリジリ値段を下げながら
(投資家が思ったより業績が伸びなかったのが原因。
UUUMの決算が出るたびに期待値が下がってきた。)
2023年4月の四半期決算で赤字転落したことで
上場してから最安値である596円になった。
ちなみに投資家って業績が赤字になることを
極端に嫌う。じつはかなり短期目線。
赤字や。もうアカン。株価下がる前に売ってしまえー。逃げろー。ってなるし
実際に売る人が増えてくると、俺も売らなヤバいーってなって
どんどん売り注文が出てくる。
本来の投資家というのは企業の業績がしんどい時も
一緒に経営者耐えるのが役割。でも全員がガマンできるわけではない。
我先にと、株価の暴落から逃げ出したい人があふれかえって
株の市場は地獄みたいになることが多い。
だから経営者も自然と短期目線になってしまう。
短期の業績を上げることが目的になって
本来事業家としてしたかったことができなくなる。
こういうケースは非常に多い。
上場する意味がある上場ならいいけど
上場が目的であれば、このような関係者が増えることは
すごく不自由だなと思う。
別に上場しなくても稼いでいたり
10億単位の資産を築いている富裕層は
世の中にごまんといるから。
上場という名声を得るために
自ら不自由になりにいっている感がすごい。
話をもどす。
買いたい人よりも売りたい人が増えれば、
需要と供給のバランスが崩れてしまい、値段が落ちる。
赤字転落という、たった一回の発表で
今まで築き上げていたものが一気に崩れる。
株価が全盛期の6870円から700円くらいを
今(2023年8月16日現在)は推移している。
単純に企業価値が10分の1として
評価されている。ということだ。
時価総額1500億近くあった企業が
今では時価総額145億とかで売っている。
その株の大半を
フリークアウト・ホールディングスが
株式公開買い付け(TOB)で購入するというもの。
TOBとかは一旦置いておいて
まずは話の流れをつかんでもらえたら。と。
要するに会社の所有者、オーナーが
今のオーナーじゃなくて他の人になる。ということ。
赤字転落時の事業分析
では赤字転落した時の事業の分析を。
僕はいつも株たんというサイトを使っている。
無料で使えて
業績もチャートも見れるし
会社発表の資料も全部載っているので
分析しやすい。
チャートを見る。
チャートの暴落したタイミングで
どんなことがあったのかな?と。
今回は4月14日(775円)の次の日に
とんでもない暴落をしている。
4日後の4月18日には200円近く下げている。
その理由は何か?を
ニュース→開示情報(企業が開示した情報)
で見ていくと
2023年/04/14の開示情報に決算説明資料がある。
これがおそらく原因だ。
この発表を投資家が見て
うわ、この決算はアカン。となったのだ。と予想する。
で、見ていく。
確かに2022年12月〜2023年2月で赤字に転落してしまっている。
したから二段目の営業利益 △13っていうのが
1300万円の赤字を意味している。
↑
ただしもう少し長い目線の資料を見ると
2022年6月〜2023年2月では黒字のまま。
4.95億円の利益が出ている。
それでも1年前の2022年の決算だと
5.94億円利益が出ているので
UUUMの事業は下火になってきていると予想できる。
じゃあUUUMの主力事業である
YouTubeの再生回数とチャンネル登録者数などのグラフも見てみる。
こういったデータを見ると大きな流れ(マクロ)の視点を持てるので、めちゃくちゃ勉強になる。
↑
ここで話されている要点は2つ。
・ショート動画が伸びている。
・通常動画の再生回数が減っている。
ということ。
大きなトレンドではショート動画が強い。
ショート動画は1分以内の縦型の動画。
最近だとヴァンゆんのヴァンビさんが
日本最速の1000万人登録で盛り上がっていたが
それもショート動画1本でやっていた。
一方でショート動画が伸びれば伸びるほど
再生回数で稼いできた企業としては
利益を出しづらい状況になっている。
それがUUUMの業績を直撃している。
再生回数で稼ぐ時代は終わった。
ここまでが株の資料を見て
僕が分析したこと。
本当はまだまだ話したいことは山ほどあるが
特に重要なのはこのあたりだろう。
じゃあ、ここから何が言えるか。
これからどうなっていくか。
ということが超重要。
それは
・再生回数で稼ぐ時代は終わった。
ということ。
もちろん再生回数はあるに越したことはない。
でも再生回数に依存するアドセンスという
ビジネスばかりをやるのは終わり。
↑
アドセンス収益(YouTubeで表示される広告による収益)は
売上=再生回数×再生単価である。
再生回数が減っていく流れである以上
これに依存するビジネスは、まあしんどい。
大きな流れとして
ショート動画に流れていっているので
長尺のYouTube動画を出している勢は
アドセンス広告だけで食っていくのは難しくなる。
テレビからYouTubeに人が流れたのと同じように
YouTubeからショート動画に流れていっているから。
結局楽しいだけ、何となく時間を消費するだけ。暇つぶし。
というコンテンツだと限界がある。
楽しいだけじゃなく、もっと知りたい。とか
もっとこの人みたいになりたい。とか
思われるようなファン化していって
マネタイズしていくコンテンツを作る必要がある。
最近だとYouTuberの
レペゼンフォックス(旧レペゼン地球)も
月額999円のサブスクを始めている。
入会するとライブ行き放題っていう。
結構狂っているサブスクだ。
レペゼンのライブに通うファンだったら
正直デメリットはないレベルで、ない。
ただ、正直ライブもやりながら
999円だと採算取れなさそう。
というか、もっと高いVIPプランとか用意してもいいはず。
濃いファンはお金を払いたがっているから。
明確に差別化していったほうがいい。
差別化するってなると
これはYouTuberとしては炎上くらう、
みたいな話あると思うけど、
それはちゃんとファンに教育をしていくべき。
ちゃんとYouTuberとして儲けていくことで
活動がちゃんとできて面白いコンテンツを届けられるんだ。と。
夢を見させ続けるためにも
稼ぎ続けなきゃならない。
UUUMも数年前から
再生回数で稼ぐ事業は諦めたっぽく
その上で、後ろに利益が出る商品を置いている。
そういう事業へのビジネスモデル転換が必要。
↑
これが答え。
大手も再生回数じゃないところで
稼ごうとしてきている。
再生回数とか集客ばっかりやっていても
儲からない時代になった。ということ。
これは大手ですら流れに逆らえないので
個人だったらもっと逆らえない。
だからこの記事で書いているように
少ない顧客でもビジネスが成立するような
ビジネスを構築していかなきゃ爆死する。
特にこれからビジネスやったり
SNSマーケティングとか
インフルエンサーマーケティングをしようとしている人で
集客できるのに後ろで物が売れない。みたいな人は
一度僕に連絡をしてほしい。
今までフォロワーが10万人とか
50万人いるインフルエンサーの
相談に乗ってきた。
やっぱり儲かっていない。
集客はできるけど、その先何したらええんですか?
みたいな。
そういう方は高確率で
売り上げを上げることができる。
というか、それが得意なので。
アクセスを金にする部分。
話がズレた。
株の勉強をしましょう。
最初は株の見方とか分からないかもしれないけど
株たんをブックマークして
1日1社分とか見ているだけで全然違ってくる。
5分もあれば決算資料をザーッと読むことくらいはできる。
1、2ヶ月もあれば株の用語にも慣れてくるし
決算書やバランスシート、損益計算書(PL)、
キャッシュフロー計算書とかも見れるようになってくる。
最初は投資家向けに書かれている
説明資料をまずは何となく眺めるだけでいい。
世の中が見えるようになってきて
普通に面白い。
今回の記事面白いなと思った方は
以前のUUUMの決算説明資料を見てみてほしい。
このUUUMのHPに年ごとに入っている。
あと、フリークアウト・ホールディングスについても
ちょっと調べて記事にする予定。
要望が多ければ
株についての基本知識についても記事にしていくかも。